矯正治療中に虫歯になったらどうする?対処法を解説

 

矯正治療中は、矯正装置の影響により通常に比べて虫歯のリスクが高まることをご存じでしょうか。
場合によっては、矯正を一時的に中断し、虫歯治療を優先するケースもあります。

 

本コラムでは、矯正治療中の虫歯への対処法や予防策を解説いたします。

矯正治療をスムーズに進めるために、虫歯との関係を知っておきましょう。

 

◆矯正治療中に虫歯になったときの対処法


矯正治療中に虫歯になった場合、矯正方法によって対処法が異なります。

ここではワイヤー矯正とマウスピース矯正にわけて、それぞれの対処法を紹介いたします。

 

・ワイヤー矯正中の場合
ワイヤー矯正では、虫歯の場所や進行度に応じて対処法が変わります。

軽度の虫歯であれば、矯正器具をつけたままの治療が可能です。

しかし、矯正装置が虫歯治療の妨げになる場合は、一時的にワイヤーやブラケットを外し、

虫歯治療を優先することもあります。

虫歯が進行している場合は、矯正治療を一時中断し

、しっかりと虫歯を治したあとに矯正治療を再開するケースもあります。

 

・マウスピース矯正中の場合
マウスピース矯正の場合は、装置を取り外せるため、基本的には虫歯治療をしながら矯正を継続できます。

ただし、虫歯が進行して歯の形が変わった場合、新しいマウスピースを作り直す必要があり、

治療期間が伸びる可能性があるため、注意しましょう。

インビザライン(マウスピース矯正)治療中の虫歯リスクについては、

以下のコラムを参考にしてください。
インビザラインで虫歯になるケースとは?

 

◆矯正治療中こそ虫歯予防を


矯正治療をスムーズに進めるためには、日頃のセルフケアによる虫歯予防が欠かせません。

ただし、矯正装置の種類によって注意すべきポイントが異なるため、

それぞれの特徴を理解して、ケアを実践してください。

 

・ワイヤー矯正中の場合
ワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーの周囲に歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。

そのため、歯科医院でブラッシング指導を受け、

正しい歯みがき方法を実践することが虫歯予防に繋がります。
また、フッ素入りの歯みがき粉や、矯正専用の歯ブラシ、タフトブラシを活用するのも効果的です。

 

・マウスピース矯正中の場合
マウスピース矯正は取り外して歯みがきができるため、

ワイヤー矯正に比べると虫歯リスクは低いとされています。

しかし、ケアを怠ると口腔内の環境が悪化し、虫歯リスクが高まるため注意が必要です。
特に、マウスピース装着前の歯みがきは欠かせません。

食後の汚れが歯に残ったまま装着するとマウスピース内に細菌が閉じ込められ、虫歯リスクが高まります。
また、マウスピース自体を常に清潔に保つことも大切です。

洗浄が不十分なまま使用すると細菌が増殖しやすくなり、虫歯だけではなく口臭の原因にもなります。

 

Q1:矯正前に虫歯が見つかった場合、矯正治療は同時に行えますか?
A1:軽度の虫歯であれば、矯正治療と並行して進めることも可能です。

しかし、神経の治療が必要な場合や被せ物の装着が必要であれば、虫歯の治療が優先されます。

 

Q2:矯正治療中に歯が痛いのですが、虫歯のせいですか?
A2:矯正治療中には歯を動かすため、痛みを感じる方もいらっしゃいます。

虫歯のためか、矯正治療によるものかは、痛みだけでは判断できません。

まずは歯科医院を受診し、ご相談ください。

 

大阪市 平野区 ながやま歯科 永山公太