インビザライン治療は、自身で着脱可能なマウスピースを使用するため、
歯みがきなどのセルフケアにおいて装置が邪魔になることはありません。
特に、マウスピースの装着中は口腔内が乾燥しやすく虫歯のリスクが高くなります。
セルフケアの徹底を心がけましょう。
本コラムでは、インビザライン治療中のセルフケアについて紹介いたします。
インビザライン治療中の虫歯予防が大切な理由
唾液には汚れを洗い流す効果があります。
しかし、インビザライン治療ではマウスピースが歯に密着する状態が続くため、
必然的に唾液の効果が弱くなります。
また、口腔内が乾燥すると細菌が繁殖しやすくなり、虫歯リスクが高まります。
インビザライン治療中に虫歯になると、矯正を中断して虫歯を治療することがあり、
矯正治療期間が長引く恐れがあります。
さらに、虫歯治療によって歯の形が変わってしまうと、マウスピースの作り直しが必要になります。
治療期間の延長や余計な出費が嵩まないよう注意しましょう。
インビザライン治療を計画通りに進めるには、虫歯予防を徹底しましょう。
■インビザライン治療中のセルフケアのポイント
インビザライン治療中の虫歯予防で大切なのは、
毎日の歯みがきやマウスピースの洗浄などのセルフケアです。
歯みがきは、歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスを使用し、
歯と歯の間の汚れまでしっかりと落としましょう。
歯ブラシだけでは隙間の汚れを落としきれず、虫歯のリスクが高まります。
また、マウスピースは最低でも1日1回以上洗浄し、清潔な状態を保ってください。
マウスピースの汚れは、柔らかい歯ブラシで磨いたり、指を使って水洗いをするだけで簡単に落とせます。
汚れが気になる場合はマウスピース専用の洗浄液を使いましょう。
なお、研磨剤入りの歯みがき粉でマウスピースを洗うと破損の恐れがあるので使用を控えてください。
歯の移動を補助するアタッチメントを装着しているなら、入念にブラッシングしましょう。
アタッチメントは自身で取り外せないため、汚れが蓄積しないよう徹底的にケアしてください。
さらに、定期的に歯科検診を受診することでセルフケアでは対応しきれない箇所まで清掃できます。
お口の健康を保ち、矯正治療を円滑に進めましょう。
Q1:歯みがきができない際の代替案はありますか?
A1:外出先などで食後に歯みがきができない場合、うがいをして食べかすや汚れを落としてからマウスピースを装着しましょう。
マウスウォッシュを使ったりキシリトール入りのガムを噛むことで、虫歯を予防する方法もあります。
また、歯みがき用シートや歯間ブラシを持ち歩いておくと、歯みがきの代用として役立ちます。
Q2:マウスピースは熱湯で煮沸消毒してもよいですか?
A2:マウスピースは熱湯で変形したり溶けたりするため、煮沸消毒はしないでください。
お湯を使う場合は40度程度のぬるま湯にしましょう。
大阪市平野区ながやま歯科 永山公太