「どうすれば歯の黄ばみを落とせるの?」
「原因は食べ物?それとも体質?」
このように考える方も多いでしょう。
歯の黄ばみが気になると、思いきり笑えなかったり、
口元に自信が持てなくなったりするケースも少なくありません。
本コラムでは、歯科医師の視点から歯の黄ばみを取る効果的な方法を、効果の高い順から解説します。
さらに、黄ばみの原因については外因性と内因性の2つの側面からご紹介します。
「すぐに始められる方法を知りたい」という方は、ぜひご参考にしてください。
◆歯の黄ばみを改善|効果の高い順に解説
歯の黄ばみの改善には、いくつかの方法があります。効果の高い順に解説します。
・オフィスホワイトニング
歯科医院で行うオフィスホワイトニングは、
過酸化水素や過酸化尿素を用いて歯の内部に沈着した汚れを分解・除去する方法です。
特に加齢や体質に起因する「内因性」の黄ばみ(後述)に対して高い効果を発揮し、
繰り返し施術することで白さを維持しやすい特徴があります。
歯科医院とサロンで行うホワイトニングの違いは、以下のコラムが参考になります。
→ホワイトニングはサロンで行うべき?それとも歯科医院?
・ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、専用マウスピースとホワイトニングジェルを使用して自宅で行う方法です。
歯科医師の指導のもと強い薬剤を使えるため、継続的な使用で自然な白さが目指せます。
効果の持続期間が長く、日常生活に取り入れやすい点が魅力です。
・歯科でのクリーニング
歯科医院で行うPMTCと呼ばれるクリーニングは、
歯の表面に付着した着色汚れやバイオフィルム(細菌の膜)を専用機器で除去する処置です。
着色汚れや表面的な黄ばみなど「外因性」の黄ばみ(後述)に対して有効な方法です。
・ホワイトニング用歯みがき粉
市販のホワイトニング用の歯みがき粉には、
歯の表面に付着したステインを浮かせて除去する成分が含まれています。
なかでも、ポリリン酸ナトリウムを配合した製品を推奨します。
歯の表面を傷つけずに汚れを落とし、汚れの付着を防ぐ効果があるためです。
黄ばみの原因は内因性・外因性にわけられる
歯の黄ばみの原因は、大きく「内因性」と「外因性」に分類されます。
それぞれの特徴を理解し、ぜひ治療選びの参考にしてください。
◆内因性の黄ばみ|遺伝や加齢が影響
内因性の黄ばみは、歯の内部構造や体内に要因があるもののことを指し、
主に以下2つの原因で引き起こされます。
・遺伝や生まれつき
・加齢
日本人は欧米人と比べてエナメル質が薄い傾向があります。
そのため、象牙質の黄色味が透けて歯が黄ばんで見えやすい特徴があります。
また、エナメル質の形成不全や、加齢によって歯が摩耗し、
表面を覆うエナメル質が薄くなることでも歯は変色します。
内因性の黄ばみは、歯みがきや通常のクリーニングでは改善しにくく、
ホワイトニングなど専門的な治療を受けるのが有効です。
◆外因性の黄ばみ|飲食物やタバコが影響
外因性の黄ばみは、歯の表面に色素や汚れが沈着することで起こるもので、
以下の3つが主な原因です。
・飲食物
・喫煙
・磨き残し
食事の際、コーヒー・紅茶・赤ワイン・カレーなど色素が濃い食品や飲料を摂取すると、
歯表面にステイン(着色汚れ)が蓄積し、歯の黄ばみにつながります。
また、タバコに含まれるニコチンやタールは歯に半日~1日で定着し、
歯を変色させることがわかっています。
さらに歯みがき不足で歯垢や歯石が蓄積し、それらが黄色く変色すると、
歯全体が黄ばんだように見える場合もあります。
外因性の黄ばみは、適切なブラッシングやクリーニングで改善が見込めます。
Q1:重曹やイチゴは黄ばみを取るのに効果があると聞きましたが本当ですか?
A1:重曹やイチゴを歯の黄ばみ取りに使うのは避けましょう。
重曹は人体への安全性が高い一方、研磨剤を含むため、
歯の表面を削る可能性があります。
また、イチゴは酸が強く、歯を溶かす可能性があるため、
黄ばみを改善する目的での使用は控えましょう。
Q2:歯のマニキュアやホワイトニングペンなど、色を塗る方法は効果がありますか?
A2:一定の効果と即効性が期待できますが、持続性はありません。
また、塗っている部分と塗られていない部分がムラになり、歯の表面に凸凹ができると、
虫歯や歯周病のリスクが上がるため、注意が必要です。
大阪市 平野区 ながやま歯科 永山公太